枚方市で家を建てるなら「断熱等級」は5か6で十分!等級7を目指さなくていい理由【プロが教える最適解】 | 枚方市で長期優良の注文住宅・新築一戸建て・建て替えなら田原建設(工務店)

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枚方市で家を建てるなら「断熱等級」は5か6で十分!等級7を目指さなくていい理由【プロが教える最適解】

2025.11.28

2025年、「断熱等級」の常識が変わります。

 

皆さんこんにちは、田原建設代表の田原です。

「これからの家は、断熱等級4が義務になります」

最近、ニュースや住宅会社の広告でこのような話を聞いたことはありませんか?

2025年4月から、すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されます。

これを聞くと、「じゃあ等級4の家を建てれば安心なんだ」と思われるかもしれません。

 

しかし、枚方市・八幡市で長く家づくりをしてきた私からすると、「等級4では、枚方の夏と冬を快適に過ごすには少し不十分」です。かといって、SNSで少し流行りはじめた最高ランクの「等級7」まで上げる必要があるかというと、この地域ではそこまでお金をかけるのは少し行き過ぎ(オーバースペック)な側面もあります。

 

私たち田原建設が導き出した、枚方エリアにおける「コスト」と「快適さ」のバランスが最も良い答え。

それは、「断熱等級5、または6」です。

この記事では、なぜ等級7ではなく「5か6」で十分なのか? その根拠となるコストパフォーマンスや、等級だけでは分からない「気密」の重要性について、プロの視点で分かりやすく解説します。

 

1.そもそも「断熱等級」ってなに? 4〜7の違いを比較

 

「断熱等級(断熱等性能等級)」とは、国が定めた「家がどれくらい熱を逃がさないか」を表す通信簿のようなものです。

数字が大きいほど高性能(魔法瓶に近い家)になります。

枚方市・八幡市周辺における基準を整理してみましょう。

 

 

このように、2025年に義務化される「等級4」は、あくまで「最低限の基準」に過ぎません。これから30年以上住むマイホームであれば、等級5以上にするのが賢明な選択です。

 

2.なぜ枚方では「等級5か6」で十分なのか?

 

SNSやYouTubeでは「これからは等級7(G3)にしよう!!」という意見も見かけます。

確かに、北海道や東北地方のような寒冷地であれば、等級7にするメリットはあります。

しかし、ここ大阪府枚方市・京都府八幡市エリアにおいては、話が別です。

私たちが「等級5か6で十分」と考える理由は3つあります。

理由①:比較的温暖な地域であること

枚方市は、冬の寒さはありますが、氷点下10度になるような極寒の地ではありません。

等級6(UA値0.46)あれば、冬場の体感温度は十分に暖かく、ヒートショックのリスクもほぼ解消できます。

この地域で等級6から等級7に上げても、体感的な「暖かさの違い」は、かけた費用の割には感じにくいのが現実です。

 

理由②:コスト対効果(コスパ)の限界点

等級5や6までは、断熱材の施工をしっかり行い、サッシ(窓)を樹脂製に変えたりすることで、比較的スムーズに達成できます。

しかし、「等級7」を目指そうとすると、壁をふかして(厚くして)断熱材を2重に入れたり(付加断熱)、ドイツ製の超高級サッシを入れたりする必要が出てきます。

これにより、建築費用は数百万円単位で跳ね上がります。

一方で、それによって削減できる光熱費は、等級6と比較しても「月額数百円~」程度の差になるでしょう。

数百万の初期投資を、毎月の電気代の差額で回収するには50年以上かかってしまう計算になることもあります。

 

理由③:浮いた予算を「他のこと」に使ってほしい

家づくりは、性能だけが全てではありません。

無理をして等級7にして予算がカツカツになるよりも、「等級5〜6」に抑えて浮いた予算で、以下のようなことに使ったほうが、暮らしの満足度は上がるのではないでしょうか?

  • キッチンやお風呂のグレードを上げる
  • メンテナンスフリーの外壁材や屋根材を選ぶ(将来の修繕費削減)
  • 家具や家電を新調する
  • 今後のお家のメンテナンス費用に充てる
  • 家族旅行や子供の教育費に残しておく

私たちは、「家の性能」と「家族の予算」のバランスが取れた家こそが、本当の意味での「いい家」だと考えています。

 

3.等級6(おすすめ)と等級5(最低限)の違いは?

 

では、田原建設が推奨する「等級6」と、合格ラインの「等級5」では何が違うのでしょうか?

  • 等級5(ZEHレベル):
    • エアコンをつければ快適ですが、切ると温度は下がりやすいです。
    • トイレや脱衣所など、エアコンのない場所との温度差が多少残ります。
  • 等級6(HEAT20 G2レベル):
    • 「魔法瓶」のような保温性があり、エアコンを切った後も暖かさが持続します。
    • 家中の温度差が少なく、廊下やトイレに行っても「ヒヤッ」としにくいです。
    • 枚方の暑い夏でも、屋根からの熱をしっかり遮断し、2階の寝室が夜まで暑いということがなくなります。

予算が許すなら、ぜひ「等級6」を目指してください。初期費用は少し上がりますが、35年間の光熱費と快適性を考えれば、良い投資になるでしょう。

 

4.断熱等級が高ければ「暖かい家」になる…とは限らない!?

 

ここで一つ、非常に重要な注意点があります。

「断熱等級6の認定証があれば、必ず暖かい家になる」わけではありません。

断熱等級(UA値)は、あくまで「設計図上の計算値」です。

現場で大工さんが断熱材を詰め込む際に隙間だらけだったり、窓の取り付けが甘かったりすれば、計算通りの性能は出ません。

ここで重要になるのが「C値(シー値)」、つまり気密性能です。

 

断熱等級(ダウンジャケット)× C値(ジッパー)

  • 断熱等級: ダウンジャケットの分厚さ
  • C値: ジャケットのジッパーを閉めているか(隙間のなさ)

どんなに分厚いダウン(等級7)を着ていても、ジッパー全開(隙間だらけ)だったら寒いですよね?

実は、日本の「断熱等級」の基準には、この「C値(気密)」の項目が含まれていません。

つまり、「隙間だらけでも、計算上は断熱等級6」という家が存在してしまうのです。

 

田原建設のこだわり

私たちは、計算上の「断熱等級」だけでなく、「気密」の部分にもこだわります。

全棟で気密測定を行い、C値0.5以下(家全体の隙間がハガキ半分以下)を目指しています。

「断熱等級5〜6」 × 「高気密(C値0.5以下)」

この掛け合わせこそが、枚方・八幡エリアで最もコスパ良く、確実に快適な暮らしを実現する方程式です。

 

5.よくある質問(Q&A)

 

Q.1:等級4(今の建売レベル)だと、具体的に何が困りますか?

A.1:光熱費の高騰と、健康リスクです。等級4の家は熱が逃げやすいため、冬場はエアコンや暖房器具をフル稼働させる必要があり、電気代が高くなります。また、部屋ごとの温度差(ヒートショック)が大きいため、高齢になった時の健康リスクが高まります。今の法律では建てられますが、数十年後の資産価値を考えてもおすすめできません。

 

Q.2:等級5と6、迷っています。どちらがいいですか?

A.2:ご予算と相談ですが、毎年気温上昇が続きそうであれば「等級6」をおすすめします。等級5から6へのアップグレード費用は、等級6から7へ上げるほど高額ではありません。断熱材の種類変更やサッシの工夫で達成できる範囲です。住宅ローン35年で割れば月々数千円の差ですので、光熱費の削減分で相殺できる可能性が高い「等級6」はお得です。

 

Q.3:吹き抜けを作りたいのですが、等級5でも大丈夫ですか?

A.3:吹き抜けを作るなら、等級6のほうが快適です。吹き抜けは空間が広がる分、冷暖房効率が落ちやすくなります。等級5だと、シーリングファンを回しても足元が寒く感じるかもしれません。等級6の高断熱+高気密であれば、吹き抜けがあっても上下の温度差が少なく、快適に過ごせます。

 

6.まとめ:数値競争に巻き込まれず、「ちょうどいい」を選ぼう

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

これから住宅業界では、「等級7!」「UA値0.2台!」といった数値競争が過熱していくことでしょう。

もちろん、性能が良いに越したことはありません。予算が潤沢にあるなら、等級7を目指すのも素晴らしい選択です。

しかし、限られた予算の中で家づくりをする多くの方にとって、本当に大切なのは「数値の高低」ではなく、「家族が健康で、経済的にも無理なく暮らせる家を建てること」です。

田原建設は、枚方・八幡という地域の気候と、お客様のリアルな家計を考えたとき、

「断熱等級5、できれば等級6。そして確実な気密施工」

これが、この枚方市・八幡市周辺での正解だと確信しています。

私たちは、無理なオーバースペックの提案はいたしません。

あなたのご予算の中で、最も暖かく、最も涼しく、そして最も家計に優しい家づくりを一緒に考えさせていただきます。

 

「うちは等級5と6、どっちがいいの?」

「実際の光熱費のシミュレーションが見たい」

そう思われた方は、ぜひ一度、田原建設の「家づくり相談会」や「完成見学会」にお越しください。

「ちょうどいい性能」の快適さを、嘘偽りなくお伝えします。

 

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